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新世紀エヴァンゲリオンの二次創作物、小説「Ihr Identität」を掲載するサイトです。初めての方は「このサイトについて」をご参照下さい。小説をご覧になりたい方はカテゴリーからEpisode#を選んで下さい。この物語はフィクションであり登場する人名、地名、団体名等は特に断りが無い限り全て架空のものです。尚、本ホームページに使用した「新世紀エヴァンゲリオン」の画像は(株)ガイナックスのガイドラインに沿って掲載しています。配布や転載は禁止されています。
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今年も残すところ後わずかになってしまいましたが皆様はいかがお過ごしでしょうか?

もうすぐクリスマスですねぇ…まあ、おっさんになってくるとあんまりウキウキもしなくなるんですけどwwこの時期になるとThanks givingに合わせるかのようにクリスマス商戦が一気に盛り上がります。クリスマスまでのカウントダウン(1ヶ月前)がスタートすると共に街の広場やお店は慌しくクリスマスの準備を始めます(だいたい外国人は期日ギリギリにならないと何もしない)。

あちこちに原生林が点在するドイツでは森から切り出してきたもみの木を1ヶ月前になると広場に穴を開けてぶち込み、そしておもむろに電飾を施します。この工事が始まると「ああ…もう冬だねえ…」としみじみするという。

今日はちょっとクリスマスについてお話したいと思います。

(マジレスするとクリスマスは教会のミサの名前)

クリスマスのマス(
mass)はミサを意味するラテン語由来の英語ですから、つまり「キリストのミサ」というのがクリスマス本来の意味になります。12月25日はイエス・キリストが誕生したことを祝うクリスチャンの祝日なんですね。ちなみにクリスマス前日、イヴ(Eve)はeveningが変じて成立した祝祭日などの前夜祭、あるいは単純に前日という意味の英語です。英文科で古典英語を勉強している人にはお馴染みですがeveは普通に“前日”という意味がありますから何もクリスマスの前日に特化した言葉では無いんですね。時々、商店街の軒先などでXmasみたいな表記を見かけますが和製英語の類ではなくてギリシア語のキリスト(Χριστούγεννα)を略してXとしているためあながち間違いではありません。ギリシア正教(東方教会)の影響が強いロシアではPXと略記されたりします。

日本のクリスマスは後述するようにアメリカ文化の影響をもろ被りしているので基本的にアメリカ式のものが持ち込まれたわけですが…ちょっとここで性格が捻じ曲がっている管理人などは首を傾げてしまうわけです。ぶっちゃけサンタってキリスト誕生に関係なくね?それに何でプレゼントを贈るんだよ…

べ、別にクリスマスが嫌いとか!リア充爆発しろとか!そんなこと思ってるわけじゃないんだからね!





(クリスマスプレゼントは実は誕生日プレゼントだった)

イエスの誕生日がクリスマスということが分かったところで今度はプレゼントについてです。クリスマスの日に子供達も、そして大人たちはユーミンじゃないけど恋人がサンタクロース(リア充は
[ ピー ])、という感じでどっちに転んでもサンタさんからプレゼントを貰いますよね。まあ“中の人”は各人のご都合によってまちまちでしょうが。そもそもクリスマスにプレゼントを贈るのはなんでなんでしょうか?

ナザレで生まれたイエスに洗礼と贈り物を贈ったのは当方の三賢者(マギ)と呼ばれる人たちでした。キリスト教圏では個人の記念日の中でも特に誕生日を重要視していますがこれは誕生を人々から祝われたイエスの影響と無縁ではありません。誕生日にプレゼントを贈るという風習もイエスがマギよりプレゼントを贈られたことに由来しています。つまり、クリスマスプレゼントと言うのは実は誕生日プレゼントのことでイエスの故事にあやかった風習だったんです。




 
(聖ニクラウス)

日本では
1900年の初め頃に子供向けの雑誌にサンタクロースが子供にプレゼントを贈ることが紹介されたのが最古の記録のようです(諸説あり)が、ここで注目すべきは「イエス」と「サンタ」の関係です。よく考えてみると「イエスの誕生日」と「サンタさん」ってどんな関係があるんだろう…実はビックリするくらい関係ないんですね。

おや、こんな時間に宅配便が…

サンタクロースが聖ニクラウスという聖人(
Saint)のことである、ということはみなさんも聞いたことがあるかと思います。つか全然音的に違うくね?という感じですが、実はSaint Nicolas(セントニクラウス)をオランダ語読みすると“シンタクロース”になるんですね。そしてこのシンタクロースは17世紀にオランダ系の移民がアメリカに住むようになってそこで“サンタクロース”に変換され、20世紀初頭に日本にサンタが上陸、地球を半周する形で伝わって現在に至っています。

しかし、まだまだ疑問は残ります。クリスマスプレゼントが
12月25日にイエスがマギから誕生日プレゼントを貰ったことに因んでいるのは分かったんですが、だったらサンタさんじゃなくてマギがプレゼントを配ることを提訴してもいいような気がしますよねえ…しかも12月25日に誕生日じゃない奴がプレゼントを貰うのもおかしい。

その答えは多様な欧州文化の中にありました。




 
(ひと括りに出来ないクリスマスプレゼント)

聖ニクラウスはかなり偉大な聖職者だったようで奇蹟を起こした(ことにされて)ので聖列した実在の人物です。この人は貧しい家庭の煙突に向ってお金を放り投げて施したという伝承があります。ある時、たまたま暖炉近くに干していた靴下の中にそれが入っていたことからそれが高じて、サンタが煙突から現れて靴下の中にプレゼントを入れる、という寓話に繋がっています。そして身寄りのない子供達を引き取って教育を施したので子供達の守護者として信仰を集めるようになりました。

もうお分かりですね?サンタクロースこと、聖ニクラウスが子供達の味方でそのリクエストに答えて靴下の中にプレゼントを入れてくれる、という一連のエピソードは全てこの聖人のエピソードに端を発しています。そしてこの伝承を元にして彼の誕生日である
12月6日に子供達にプレゼントを贈る祝日、聖ニクラウスの日が誕生したというわけです。

この聖ニクラウスの日(聖ニクラウス祭とも)はオランダとドイツを中心にした欧州の一部で現在も祝われており、オランダとドイツでは“クリスマスプレゼント(に相当するもの)”を貰う日は12月25日ではなくて実は12月6日なんですね。こういうことを言うと嫌われるかもしれませんが…ドイツの子供達にとって12月25日は“教会でお祈りを捧げる日”というわけです。
 



 
(サンタとクリスマスイブの不幸?な出会い)

前述のようにサンタクロースは聖ニクラウスが訛って出来た言葉で、聖ニクラウス祭を祝う風習を持つオランダ系移民がアメリカに移住したことにより、
12月に子供達にプレゼントを贈る、という風習が浸透し始めました。しかし、アメリカは先鋭的な新教の国としてスタートしたようなものですからイエス以外の聖人の日を祝うのってどうなの?という空気があったのかもしれませんし、あるいは聖ニクラウス祭の風習がないオランダ・ドイツ系移民以外の移民にはいまいちピンと来なかったのかもしれません(多分後者の理由)。

そんな色々な事情が相まって商魂たくましい一人の鬼才が「じゃあサンタ(親)が12月24日に子供達にプレゼントを贈るでよくね?」という発想に行き着いた、これが米国式クリスマス(クリスマス商戦)爆誕の瞬間です。バレンタイン、ホワイトデー、父の日、母の日、敬老の日などとにかく記念日に贈り物を贈る、という風習が定着すればそれは間違いなく敏腕ビジネスマンにとって稼ぎ時になります。こうして現代におけるクリスマスはクリスマス商戦と銘打って消費社会の象徴的な日としてアメリカで成立、程なくして日本に米国式クリスマスが伝わった、というわけです。

このクリスマス商戦をしばしば歴代のローマ法王が批判するのは「クリスマス」が本来はキリスト誕生を祝う厳粛な日なのに狂詩曲さながらに人々が教会で祈りもせずに消費に明け暮れる姿がなんともさもしい、という理由からです。まあ…命日にバカ騒ぎするわけじゃないんだからいい様な気もするのですが、米国に比べると欧州のクリスマスは(騒ぐけど)比較的穏やかかもしれません。




 
(さてLAS的クリスマスは!)

原作アスカとシンジはクリスマスを過ごしていないのでよく分かりませんが、日独クォーターでアメリカ国籍という設定と不幸な子供時代を送っていた事情を踏まえるとなんか切ないクリスマスの
SSになっちゃいそうですねぇ…

あと、ドイツ式か米国式か、というギャップを使えばなかなか面白いネタになるかもしれませんが、そもそもドイツは聖ニクラウス祭を祝う、ということ自体がマイナーなので日本では需要ないだろうな。

この物語のアスカはもちろん“ドイツ式”ということになります。え?じゃあ何でスルーしてんだよ、ですって?も、勿論…忘れていたわけではない!!

ま、マジで!!
 
 
(文責)東郷太一


(改定履歴)
29th Nov,2010 / 誤字修正
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