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新世紀エヴァンゲリオンの二次創作物、小説「Ihr Identität」を掲載するサイトです。初めての方は「このサイトについて」をご参照下さい。小説をご覧になりたい方はカテゴリーからEpisode#を選んで下さい。この物語はフィクションであり登場する人名、地名、団体名等は特に断りが無い限り全て架空のものです。尚、本ホームページに使用した「新世紀エヴァンゲリオン」の画像は(株)ガイナックスのガイドラインに沿って掲載しています。配布や転載は禁止されています。
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読者各位

いやあ…大変ご無沙汰していまして申し訳ありません…正直燃え尽きていました(仕事的な意味で)…
あまりに創作から遠ざかっていたためか、この週末に調子が出なかったものでリハビリがてらにコラムなど…ホントどうもすみません・・・

さて聖遺物です。これは同じキリスト教でもカトリック教会に特徴的でしょうね。「
聖遺物(英: Relic)」とはイエス、あるいは諸聖人たちに縁のある品やその亡骸自体のことを言います。イエスに限ったものではない、という点が味噌でこのカテゴリーに属するものは驚くほどの数に上ります。実際、毎年のように西洋のアンティーク市場(といってもまちまちですが)で紛い物が出品されて狂詩曲さながらのドラマが展開するという有様です。聖遺物のコレクターは歴史が古くて有名どころではフランスのルイ9世などの名前も見え隠れします。彼はイエスが磔刑の際に頭に載せていたとされる茨の冠を手に入れたという記録が残っていますが…これは…どう考えても偽物ですよねぇ…
とまあ…聖遺物全般の話をすると圧倒的に偽物、贋作、根拠不明の品々が多くて非常にアヤシイわけですが数だけは膨大になりますよね。ライフワークになるくらいの量ですのでここでは非常に簡単にイエスに関する代表的な聖遺物について触れたいと思います。
(キリストの聖遺物)
イエスに纏わる聖遺物は「
聖杯」「聖十字架」「聖槍」「聖釘」「聖骸布」の5つが挙げられます。しかし、これらは一様に実際にはありえない数が流通(?)、いや安置されています。例えば聖十字架は本来なら1本ですが10本分に相当する数が出回っているそうです…

聖十字架の発見 / Agnolo Gaddi / True Cross Detail (1380)聖釘を持つ天使 / Angel Holding the Instruments of the Passionまた、イエスがゴルゴタの丘(※ 「髑髏の丘」の意。ゴルゴダと語尾がしばしば濁りますが正しくはゴルゴタ。まあ管理人的にはどっちでもいいです)で磔刑にされましたが、イエスは両手足に釘を打ち込まれます。「惨いなあ…」と単純に思ってしまいますが、まあ昔の処刑はある意味で現代以上に残酷ですからね…
この時の釘を聖釘というのですが現在世界で確認されている聖釘の数は「カトリック百科事典」によると30本を下らないといわれていて「イエスはどんだけ釘打たれたんだよ」と思わずツッコミたくなります。





ヴァチカンの聖槍 / Sainte Lance de Rome聖杯 / Holygrail「聖槍」といえばお馴染みの「ロンギヌスの槍」ですが、これも聖槍っぽい何かが数度に渡る十字軍遠征で何本か欧州にもたらされてヴァチカンのサン・ピエトロ教会(聖ペドロの教会)に一応ホンモノが伝わった、ことになっています。
上であげた5つのうち、存在自体が明らかでないものが「聖杯」で、聖杯伝説として有名ですよね。後、該当する物が存在して真贋鑑定が進められているのが「聖骸布」という状況で、これも科学分析にかけるとかなり怪しい結果が出てきたり…
もう…こうなると世の中には開けてはならないパンドラの箱って本当にあるんだなあ…とつくづく思ってしまいます。誰もあえて「御神体」関係にはツッコミを入れない方が幸せなのかもしれませんねぇ…
まあ…それぞれの詳細はwikiに譲りたいと思います。
 





聖骸衣 / Shroud of Turin 1898-photo
(聖遺物を産み出したイエスの受難とは)
イエスは弟子の一人であるイスカリオテのユダの裏切りによってローマ軍に捕らえられて磔刑に処されます。これがいわゆる「キリストの受難(英: The passion)」です。そう言えばメル・ギブソンが監督した映画のタイトルも「The passion of the Christ」でしたね。英語の“パッション”は日本語に訳出すると「情熱」とか「苦難」という意味が出てきますが、定冠詞 + passionは基本的に「キリストの受難」を指す言葉です。この自分の身を犠牲にした受難をもってイエスは「隣人愛(アガペー)」を諸人に説いた、と聖書は語るわけです。因みに、この受難をモチーフにして数々の受難曲がバロック期から印象派時代(概ね15世紀から18世紀頃)にかけて作られています。J. S. Bachの「マタイ受難曲(Matthäus-Passion)」が特に有名ですね。



(受難後のイエス)
イエスは処刑されて3日後に「復活」して40日の間、弟子達に「神の国(千年王国)」について語り「福音を広めよ」と説いたとされています。そして40日目のこの日にイエスは天に召されます。これが「キリスト昇天」です。「受難=キリストの昇天」ではない事に注意して下さい(とは言うもののこの辺りは各福音書の記述に多少の混乱が見られるのですが・・)。

どーでもいいよ…と言われるとまあ…そうなんですけど…キリスト教的にはこの「受難」から「復活」に至るプロセスはかなり重要になります。つまり、イエスは民衆を代表して処刑されますがこれで終わってしまえばただの殉教者です。後に十二使徒の一人である聖ペドロも後にローマで処刑されますから殉教者という意味ではイエスと同列になっちゃいます(この後も殉教者に認定される人は数多く現れます)。聖者とイエスの決定的な違いは処刑された後に「復活」したという奇跡、すなわち「イエスの神格化」があるからこそなのです。この一事が「神の子」としてのイエスの地位を不動にしていると言えます。

新興宗教みたいで胡散臭いんですがその感覚はだいたい合っています。なにせイエスが説いた教えは当時としては全くの新興宗教で既存のユダヤ教との折り合いも不透明でしたし、何よりエルサレム近辺で難民状態だったユダヤ人の統治は当時の施政者であるローマ帝国の総督にとっても重大な感心ごとだったのです。下手をすればイエスは狂信的な扇動者に見えたかもしれません(現代にも通じる図式ですね)。

まあ、これは管理人の主観ですけど、所詮は人間のやること(知能レベル)なんて
2000年以上前から変わってなくて科学文明だけが発達して進化した様に錯覚しているだけなんじゃないかと思います(下手をすれば精神面や肉体面では退化しているかもしれません)。
まとめると、イエスは受難を第一日目として第三日目に「復活」して「教えを使徒に説き」、そして40日目にベタニア北部のオリベト山で「昇天」した、事になっています。←現在ここ。

さて…「昇天」した筈のイエスですが…
「再降臨」という文言が「ヨハネの黙示録」に現れます。「最後の審判」の日、ということになっています。よく「自分はイエスの生まれ変わり」とか「再降臨したイエスはわし」とか言う話がちらほらありますが、これらは普通のキリスト教徒から見れば基本的に「カルト教団」にしか見えません。何故かと言うと「最後の審判」は「終末思想」に繋がっていることが非常に多く、大抵の場合はいかがわしいからです。統○教会も欧州では勿論、「カルト認定余裕」です。
 



(おまけ / その他の聖遺物)
お釈迦様の「聖遺物」といえば仏舎利ですね。子供の頃は日本人も外人もあまりピンと来ないものなので気にしていなかったのですがお釈迦様がインドの出身だということが分かった時はまあ…軽くショックでしたね。これはイエスの時もそうだったんですけど。

日本で道を歩いていると地域によっては仏舎利塔を見ることがあります。この仏舎利塔にはお釈迦様の遺骨が安置されている、と大人から習ったことがありますが、自分が歳を取ってくるとある不思議に気がつきます。自分の地元にだけあるのかと思っていた仏舎利塔の数の多いこと多い事。全国各地にあるがね…
個人的な事情は置いておくとして、ともかく仏舎利塔は日本のみならず世界各地の仏教国にも多数建立されているんだそうです。そこで子供の頃から捻くれ者だった私はですね…
「お釈迦様って…一体、どんだけ巨体なんだよ」
と思わずツッコミたくなる訳です。
実際、似た様な事を考える人がいるらしくて世界各地に点在する仏舎利塔にある御神体が仮に全部遺骨だとするとお釈迦様は2t、つまりインド象なみの巨体だった事になるんだそうです(天下り的で申し訳ありませんが根拠は不明)。

ところが…仏舎利塔に安置されている御神体は遺骨とは限らず、荼毘に付される際の祭壇や棺などを加えた灰塵全般がそれに当たるんだそうです。なるほど…そう考えると物凄く巨大な祭壇だったとすれば…あながちありえなくもないのかなあ…という感じです。更に色々調べてみたところ、仏舎利は「お釈迦様の遺骨」「灰塵」そのものとは限られておらず、お祈りを捧げた宝石類を代用品として持ち帰って御神体とすることも昔からよくあることなんだそうです。あっさりと「代用品」という言葉が出てくるとは…何と潔い…



イエスの場合のそれと比べればなんかスッきりしますね!
 
あれ…?キリスト教の話してなかったっけ…
          /)
           ///)
          /,.=゙''"/   
   /     i f ,.r='"-‐'つ____   こまけぇこたぁいいんだよ!!
  /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\
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(文責) 東郷太一
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